笠置峠へんろみちハイキング

笠置峠へんろみちハイキング

所要時間
約3時間
実施時期
通年
体験人数
8〜20人
関連するSDGs

四国遍路や参勤交代の歴史を辿る峠道。

九州方面からの四国遍路の巡拝者が、八幡浜から一番近い札所・第四十三番明石寺との間を往来する際に利用した峠越えの「遍路道」で、江戸時代には宇和島藩が「参勤交代」の際にも利用したほか、古くから庶民の生活道として使用されてきた歴史的背景が評価され、2017年には国史跡に指定され、2019年には「歴史の道百選」に選定された「八幡浜街道笠置峠越」を、ガイドとともに巡るハイキングツアーです。

「遍路道」は、空海(弘法大師)ゆかりの四国内の寺社を巡る全長1,400kmに及ぶ巡拝の道で、「四国八十八箇所霊場と遍路道」として世界遺産登録を目指しています。西暦774年に香川県で生まれた空海は、生誕の地・四国の石鎚山や大瀧嶽、室戸崎などで厳しい修行を積んだ後、遣唐使の一行として唐に渡って密教の教えを学び、835年高野山で62歳で入定しました。その功績を称えられ、921年には天皇から 「弘法大師」の大師号が贈られています。その空海が歩いた道を、修行の道として 巡ることから始まった四国遍路ですが、現在では開運厄除・縁結び祈願をはじめ、 八十八箇所の霊場巡り自体を旅の目的として楽しむ人が増え、近年は外国人にも人気です。

「参勤交代」は、江戸時代、各藩の藩主を交替で江戸(首都)に出仕させた制度で、全国250以上ある大名家が2年ごとに江戸に「参勤」し、1年経ったら自分の領地へ引き上げる「交代」を行う制度です。領地から江戸までの旅費に加え、江戸滞在費までを大名に負担させ、さらに人質を取るとこで、各藩の軍事力を低下させる役割を果たしました。笠置峠は、領地へと戻る「交代」時に使用されたとされています。

体験の流れ

ハイキングでは、登山口から順に「籠立て場」「牛神様」「峠の地蔵」「峠の茶屋」「笠置峠古墳」「遍路墓」を案内していきます。「籠立て場」は、参勤交代の駕籠(かご)を置き、従者たちを休ませた場所とされています。「笠置峠古墳」は、4世紀前後に築かれた前方後円墳で、当時の王の墓とされます。「遍路墓」は、四国遍路の道半ば、この周辺で亡くなった巡拝者の墓です。

SDGs学習のアプローチ例

史跡以外にも、笠置峠古墳の頂上から望む宇和盆地や宇和海、またそこに生息する動植物など、里山・里海の自然環境に触れ合うことができます。そういった豊かな自然とそこで暮らす人たちとの共生を実感することで、「持続可能な生産消費形態」や「陸域生態系の保護」について考えるきっかけをつくります。

関連するSDGsとターゲット

■目標12 持続可能な生産消費形態を確保する。
(ターゲット8) 2030年までに、人々があらゆる場所において、持続可能な開発及び自然と調和したライフスタイルに関する情報と意識を持つようにする。

■目標15 陸域生態系の保護、回復、持続可能な利用の推進、持続可能な森林の経営、砂漠化への対処、ならびに土地の劣化の阻止・回復及び生物多様性の損失を阻止する。
(ターゲット4) 2030年までに持続可能な開発に不可欠な便益をもたらす山地生態系の能力を強化するため、生物多様性を含む山地生態系の保全を確実に行う。

■受入地域
八幡浜市
■服装・準備品
・ジャージ上下などの長袖・長ズボンで、汚れてもよいかっこう
・運動靴
・帽子・タオル
・水筒・飲み物
■備考
・雨天時は代替プログラムを実施

■個人旅行での受入も可
<お問合せ先>
・(一社)八幡浜市ふるさと観光公社…TEL 0894-22-0855